波動 物理

光波の干渉のまとめ【学習ロードマップ】

羽白 いむ

東京大学医学部医学科卒 現役医師
東大指導専門塾鉄緑会 物理・数学科元講師
物理基礎のトリセツ!著者
数学のトリセツ!共著者
「鉄緑会 東大物理問題集」共著者

波動分野の最重要テーマ「光波の干渉」。ヤングの実験・回折格子・薄膜…と実験のバリエーションが多く,「経路差の求め方が毎回違って混乱する!」という受験生が多い単元です。

このページは,当サイトの光波の干渉シリーズを学習順に整理したまとめページです。6記事+要点整理で,光波の干渉を体系的にマスターできます。

光波の干渉マスターへの4ステップ

Step1 ヤングの実験で基本を固める

すべての干渉実験の原点です。経路差の近似計算をここで完全に理解すれば,他の実験もスムーズに進めます。

ヤングの実験①
ヤングの実験①
水面波の干渉との違いを踏まえながら,ヤングの実験のセッティングと干渉条件の立て方を導入します。
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ヤングの実験②
ヤングの実験②
干渉縞の間隔や0次の明線の特徴など,ヤングの実験の応用的な読み取り方を扱います。
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Step2 回折格子を攻略する

スリットが無数に並ぶ回折格子。ヤングの実験との共通点と「暗線の決定的な違い」を押さえます。

回折格子
回折格子
回折格子がヤングの実験と何が違うのかを比較しながら,強め合い以外が暗くなる理由を整理します。
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Step3 反射がからむ干渉を理解する

くさびガラスとニュートンリング。「反射による位相のずれ」という新しい考え方が登場します。

くさびガラス
くさびガラス
反射による位相のずれの原因を丁寧に確認し,くさびガラスの干渉縞の幾何学的な計算をまとめます。
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ニュートンリング
ニュートンリング
ニュートンリングで干渉する2つの光を特定し,経路差の近似式から明環・暗環の条件を導きます。
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Step4 薄膜干渉で仕上げる

シャボン玉の色づきの正体です。光路長・光路差の考え方まで含めて,干渉の総仕上げをします。

薄膜干渉
薄膜干渉
光路差を求める→反射による位相のずれを考える→干渉条件を立てる,という3ステップの型に落とし込みます。
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光波の干渉の要点まとめ

干渉条件の考え方(3ステップ)

  1. 干渉する2つの光を見つけ,光路差 $\varDelta D$ を求める(屈折率 $n$ の中では距離を $n$ 倍)。
  2. 反射による位相のずれを数える(屈折率がより大きい物質との境界での反射で $\pi$ ずれる)。
  3. ずれの合計が $0$ なら $\varDelta D=m\lambda$ で強め合い。合計 $\pi$ なら条件が逆転。

実験ごとの経路差一覧

大まかな結論の式を以下にまとめますが,暗記はせずに…!図をかいて速やかに求められるようにしておきましょう。

実験経路差・光路差備考
ヤングの実験$d\dfrac{x}{L}$近似計算の代表例
回折格子$d\sin\theta$強め合い以外はすべて暗い。
くさびガラス$2y$(空気層の往復)状況に応じて位相のずれを考える。
ニュートンリング$\bun{x^2}{R}$状況に応じて位相のずれを考える。
薄膜干渉$2nd\cos r$光路差で考える。

よくあるつまずきポイント

Q明線条件と暗線条件がすぐ逆になります。
A「反射による位相のずれの合計」を忘れずに確認する習慣をつけましょう。合計が $\pi$(固定端反射が奇数回)なら,$\varDelta D=m\lambda$ が暗線条件に逆転します。
Q位相がずれる反射はどっち?
A「屈折率がより大きい物質」との境界面での反射で $\pi$ ずれます(固定端反射)。ガラス→空気のように屈折率が小さい側との境界では,ずれません。
Q光路長はなぜ $n$ 倍する?
A物質中では波長が $\dfrac{1}{n}$ 倍に縮むためです。距離を $n$ 倍に引き伸ばして考えれば,真空中の波長 $\lambda$ のまま干渉条件を立式できます。

さらに演習を積みたい人へ

光波の干渉は,東大をはじめとする難関大入試の頻出テーマです。基本をマスターしたら,過去問ベースの問題集で仕上げの演習を積みましょう。

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