波動分野の最重要テーマ「光波の干渉」。ヤングの実験・回折格子・薄膜…と実験のバリエーションが多く,「経路差の求め方が毎回違って混乱する!」という受験生が多い単元です。
このページは,当サイトの光波の干渉シリーズを学習順に整理したまとめページです。6記事+要点整理で,光波の干渉を体系的にマスターできます。
光波の干渉マスターへの4ステップ
Step1 ヤングの実験で基本を固める
すべての干渉実験の原点です。経路差の近似計算をここで完全に理解すれば,他の実験もスムーズに進めます。
Step2 回折格子を攻略する
スリットが無数に並ぶ回折格子。ヤングの実験との共通点と「暗線の決定的な違い」を押さえます。
Step3 反射がからむ干渉を理解する
くさびガラスとニュートンリング。「反射による位相のずれ」という新しいルールが登場します。
Step4 薄膜干渉で仕上げる
シャボン玉の色づきの正体です。光路長・光路差の考え方まで含めて,干渉の総仕上げをします。
光波の干渉の要点まとめ
干渉条件の考え方(3ステップ)
- 干渉する2つの光を見つけ,光路差 $\varDelta D$ を求める(屈折率 $n$ の中では距離を $n$ 倍)
- 反射による位相のずれを数える(屈折率がより大きい物質との境界での反射で $\pi$ ずれる)
- ずれの合計が $0$ なら $\varDelta D=m\lambda$ で強め合い。合計 $\pi$ なら条件が逆転
実験ごとの経路差一覧
| 実験 | 経路差・光路差 | 備考 |
|---|---|---|
| ヤングの実験 | $d\dfrac{x}{L}$ | 近似計算の代表例 |
| 回折格子 | $d\sin\theta$ | 強め合い以外は全て暗い |
| くさびガラス | $2y$(空気層の往復) | 位相ずれ合計 $\pi$ |
| ニュートンリング | $\dfrac{x^2}{R}$ | 位相ずれ合計 $\pi$ |
| 薄膜干渉 | $2nd\cos r$ | 光路差で考える |
よくあるつまずきポイント
Q1. 明線条件と暗線条件がすぐ逆になります…
A. 「反射による位相のずれの合計」を最初に確認する習慣をつけましょう。合計が $\pi$(固定端反射が奇数回)なら,$\varDelta D=m\lambda$ が暗線条件に逆転します。
Q2. 位相がずれる反射はどっち?
A. 「屈折率がより大きい物質」との境界面での反射で $\pi$ ずれます(固定端反射)。ガラス→空気のように屈折率が小さい側との境界では,ずれません。
Q3. 光路長はなぜ $n$ 倍する?
A. 物質中では波長が $\dfrac{1}{n}$ 倍に縮むためです。距離を $n$ 倍に引き伸ばして考えれば,真空中の波長 $\lambda$ のまま干渉条件を立てられます。
さらに演習を積みたい人へ
光波の干渉は,東大をはじめとする難関大入試の頻出テーマです。基本をマスターしたら,過去問ベースの問題集で仕上げの演習を積みましょう。

