原子核についての補足
核について
物理基礎で原子核について学習しました。

この原子核について,いくつかの補足をしておきます。
原子核を構成する陽子と中性子を合わせて 核子 と呼びます。
陽子も中性子も,電子に比べると遥かに質量が大きいことが知られています。よって,原子の質量は陽子と中性子の質量の和に等しくなり,これらの和が質量数と呼ばれているわけですね。

ところで皆さん,原子核って不思議だと思いませんか…?
正の電荷を持つ陽子と,電荷を持たない中性子が原子の中心のとっても狭いところに固まっているんです。
陽子同士,ものすごく大きな静電気力で反発し合うはずですよね…?
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その通り。それにも関わらず,ばらばらにならないで固まっていられるのは,核力 という力によって結び付けられているからです。
この核力は,陽子間に働く電磁気力よりもはるかに大きなことが知られています。
統一原子質量単位
新たな単位
原子や原子核について考える際,その質量は非常に小さな値になります。
そのため,質量の単位も $\punit{kg}$ ではなく,$\punit{u}$ というものを用います。
$$1\punit{u}=1.66\times10^{-24}\punit{g}$$
です。値は覚える必要はありませんが,$1\punit{u}$ は $\ce{^{12}_6C}$ 原子1個の質量の $\bun{1}{12}\mskip 5mu$ と決まっています。
計算方法
$\ce{^{12}_6C}$ が $1\mol$ あるときの質量が $12\g$ なので,
$$1\punit{u}=\mskip 4mu\bun{12\times10^{3}}{6.02\times10^{23}}\cdot\mskip 6mu\bun{1}{12}\mskip 5mu\fallingdotseq 1.66\times10^{-27}\punit{kg}$$
と計算できますね。
計算方法については理解しておきましょう。
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また,電子の質量は陽子や中性子の質量より非常に小さいので,$\ce{^{12}_6C}$ の質量はおおよそ陽子6個と中性子6個の質量に等しくなります。
陽子と中性子はほぼ同質量なので,いずれも $1\punit{u}$ と考えてokです。
陽子と中性子の質量をそれぞれ $m_p\kg,\,m_n\kg$ としたとき,
$$m_p\kg\fallingdotseq m_n\kg\fallingdotseq1\punit{u}$$
ということになりますね。なお,電子の質量 $m_e$ は,$m_e\fallingdotseq\mskip 6mu\bun{1}{1800}\mskip 5mu$ です。
例題
質量数が $A$,原子番号が $Z$ である原子 $\ce{^{\it{A}}_{\it{Z}}X}$ について考える。陽子の質量が $m_p\punit{kg}$ であり,これが中性子の質量と等しいものとしたとき,この原子の質量はいくらか。$\punit{u},\,\punit{kg}$ それぞれの単位で表わせ。
質量数が $A$ なので,陽子と中性子の個数の和は $A$ である。陽子も中性子も質量は $1\punit{u}$ として考えられるため,原子の質量は $A\punit{u}$ と表せる。
また,$1\punit{u}=m_p\kg$ であるため,$\kg$ の単位を用いて表すと,
$$A\punit{u}=m_p\cdot A\kg$$
となる。