所感
総評:全体的に易化。標準的な問題が増加。
どの分野も,標準的な問題が多く出題されました。「この問題は流石に難しすぎて解けない」という難易度の出題もなく,時間内に高得点を取ることも十分可能な内容です。
一方で,「立式の手順によっては計算量が多くなる問題」「正しく整理できればスムーズに解けるが,そうでないと解くのが難しい問題」が多く出題されたため,差がつきやすい内容であったともいえます。

東大入試としてはちょうどよい難易度に戻った,という印象。
大問によってかけるべき時間が大きく異なるというのも特徴的です。
第1問は「泥臭くても時間をかければ一定の高得点が取れる問題」,第2問は「正しく理解できれば短時間で高得点を取れる問題」,第3問は「標準的な難易度であり,しっかりと実力が反映される問題」という構成です。
全体として見ると「第2問をなるべく短時間で解答仕切り,余った時間を第1問にどれだけ回せるか」という戦いになるように思います。

第2問から解き始めて,25分以上使ってしまう,というのが最悪のパターン。
物理全体で70分程度,可能であれば65分程度で解き終えたいところ。
2025年全体の特徴
- 全体の構成としては標準的。65〜70分で高得点を目指せる。
- 大問によってかけるべき時間が大きく異なる。
- 解く順番の選定が難しい。重たい問題から手を付けてしまった場合の時間の使い方もしっかりとシミュレーションしておくことが重要。
出題量について
答えるものの数は「25個」とかなり少なめ。1問あたりの配点が大きくなるため,部分点がもらえない記号選択問題では差がつきやすいでしょう。
第1問の分量が解き方によって大きく異なるのが特徴です。系全体での立式ができた人にとっては「計算量が少なくて,時間にも余裕があった」と感じられるセットだったはず。
一方で問題文の文章量は多く,素早く状況を整理する力は依然として重要です。
内容について
全体的にオーソドックスな出題でした。

過去問演習をしっかりと行っていれば,解き慣れたようなセットだったのではないでしょうか。
どの大問も前半部分は時間をかけずに解答できる内容であり,いわゆる「東大物理!」という構成に戻った印象です。
第3問は力学と熱力学を融合させた問題となっており,典型的な問題の演習のみではやや対応が難しかったかもしれません。
単元をまたいだ大問の出題は近年多く見られているため,過去問演習でしっかりと慣れておく必要があります。
解く順番
パッと眺めると,第1問が一番取り組みやすそうに見えますが,実際は計算量が多く,最後に回すべき大問でした。
一方,第2問は見慣れない図が多く,分量も多いので最後に回したくなるのですが,結果としては最初に解くべき大問でした。
ということで,正しい順番で解くのが難しいセットだったといえるでしょう。
圧倒的に時間がかかる大問はなかったため,解く順番を間違えたことで大事故に至ることはないでしょう。しかし,第2問を最初にパッと終わらせられていれば心にだいぶゆとりができるのも確か。
第1問から解き始めた人は,立式まで確実に行って20分程度でいったん切り上げ,残りの大問を終わらせてから戻って来る,といった時間の使い方が理想です。

羽白は最初に時間を測って解いたとき,第1問から始めたのでだいぶ時間に追われました。
推奨解答順序
第2問 → 第3問 → 第1問
第1問:摩擦ありの剛体のつり合い,運動
見た目としては割とシンプルな系。解きやすそうな印象を受けるため,最初にこの大問を選んだ人も多いのではないでしょうか?
立てる式は「力のつり合い」「力のモーメントのつり合い」「運動方程式」と,どれもシンプルなものばかり。
立式の方法によっては時間がかかるので,他の大問でどれだけ時間を短縮してこの大問に回せるかが重要。

時間をかければある程度の得点は見込める大問でしょう。
ということで,「いかに時間をかけずに解けるか」という点で差がつくものと思われます。物体ごとに全ての力のつり合いを立てる人と,系全体で考える視点を持ち,全体での立式を行えた人とでは,かかる時間に大きな差が生まれます。
手書き解答で示した解答が最もシンプルな内容かと思いますが,試験場でここまできれいな答案を書き上げられたら完璧。しかし現実的には難しいでしょう。
他の大問との時間の兼ね合いを考えながら,可能な範囲でシンプルな立式を心がけて解き進めることが重要です。
第2問:コイルの内部に生じる磁場と電磁力
一見すると見慣れない図が出てきていたり,グラフがたくさん並んでいたりで大変そう。
しかし解いてみるとなんてことないものばかりです。15分程度で解けるところまで解き切るのが目標。

この大問をいかに短時間で,いかに高得点を取れるかが全体の鍵になります。
前半は,コイルが半分になった場合の磁場について。十分に長いコイルの内部に生じる磁場は公式として知っているはずですが,半分の場合については公式がありません。
誘導が丁寧なので,状況を把握して解答することはもちろん可能なのですが,コイルの内部の磁場を求める方法(積分を使う内容)を知っているとだいぶ気が楽になります。「コイルが半分になれば積分区間が半分になるから磁場の強さも当然半分ですわ」と思えた人は素晴らしい。
公式の導出は高校範囲を超えるものもあるため必ずしも全てを知っている必要はないのですが,こうした問題が出たときに余裕が生まれることは確かです。さっとでよいので,一度目にしておくことをおすすめします。
後半は回路と絡めた内容の問題。誘導が丁寧なので,しっかり読みながら考えていけば難しくはないでしょう。

全体的に割と見掛け倒し…!
第3問:力学と熱力学の視点から考えるエネルギー
力学と熱力学を程よい感じに融合させた問題です。
図もそこまで複雑ではなく,状況も理解しやすいため,この大問から解き始めた人も多いのではないでしょうか?
時間は20分程度かけて,解ける問題を確実に取ることが目標となるでしょう。
前半はシンプルな内容。Ⅰ(3)まではノンストップでスラスラと答えを出したいですね。

このあたりの大問で間違えてしまうと大きな失点になるので致命傷。
(4)は少々難しいですが,グラフの傾きに注目することができれば速やかに答えを出せます。
Ⅱは状況の整理が求められる内容。焦らずに図を用いたりしながらしっかりと「変化」を整理していくことが重要です。
(1)については多少時間がかかっても答えられるはず。(2)以降は少々難しくなるので時間との相談です…!
目標点
| 科類 | 第1問 | 第2問 | 第3問 | 計 |
|---|---|---|---|---|
| 理Ⅰ・Ⅱ | 13点 | 14点 | 13点 | 40点 |
| 理Ⅲ | 16点 | 18点 | 15点 | 49点 |
参考資料
解答の作成方法など,東大物理の対策総論については以下のページもご参考に。
難易度・配点
第1問
| 設問 | 難易度(A〜D) | 配点 | |
|---|---|---|---|
| Ⅰ | (1) | A | 3点 |
| (2) | B | 3点 | |
| Ⅱ | (1) | A | 3点 |
| (2) | B | 2点 | |
| (3) | B | 2点 | |
| Ⅲ | (1) | B | 3点 |
| (2) | B | 2点 | |
| (3) | C | 2点 | |
第2問・第3問の難易度・配点はPDF版に掲載しています。
採点基準
第1問
| 設問 | 基準 | 点数 | |
|---|---|---|---|
| Ⅰ | (1) | 力のモーメントのつり合いを立てて | 2点 |
| 正答を得て | 1点 | ||
| (2) | 仕事を求める立式をして | 2点 | |
| 正答を得て | 1点 | ||
| Ⅱ | (1) | 立式を正しく行って | 2点 |
| 正答を得て | 1点 | ||
| (2) | 立式を正しく行って | 1点 | |
| 正答を得て | 1点 | ||
| (3) | 立式を正しく行って | 1点 | |
| 正答を得て | 1点 | ||
| Ⅲ | (1) | 力がつり合うことを述べて | 1点 |
| 立式を正しく行って | 1点 | ||
| 正答を得て | 1点 | ||
| (2) | 立式を正しく行って | 1点 | |
| 正答を得て | 1点 | ||
| (3) | 立式を正しく行って | 1点 | |
| 正答を得て | 1点 | ||
第2問・第3問の採点基準(配点の内訳・部分点がもらえる条件)は、詳解PDF(有料)に収録しています。
第1問
手書き解答
Ⅱ
どの物体(もしくは系全体)に注目して解くかによって量が大きく変わります。
(1)で立てられる式を全て立ててかいてしまって,(2)は「(1)より」のように簡潔に済ませるのでよいでしょう。
Ⅲ
(1)は「Ⅱ(3)を利用して」という文言で短文に仕上げるのがポイント。
(2)と(3)はⅡと同様,(2)の部分で立てられる式を全てかいてしまって,(3)は「(2)より」で済ませましょう。
Ⅰ(1)
この段階で「どの式を立てたら最も楽に解けるか」を考えたかどうかでこの大問の運命が決まるでしょう。
「力のつり合い」「力のモーメントのつり合い」の中から,求めたいものを最もシンプルに計算できる式を立てられていればok。

一方で,何も考えずに「思いついた式」から順番に立て始めてしまったなら大反省。
Ⅱ以降も同様に「なんの式を立てるか」で計算量が大きく変わります。普段から「いかにシンプルに答えを出すか」を考えた立式を行っておくことは非常に重要です。
具体的な考え方としては,「未知数をなるべく含まない式を立てる」方針になります。今回であれば「$F$ は含むけれど,それ以外の未知数は極力含まないように」と考えていきます。
さてまずは力のつり合いとして考える場合を順番に見ていきましょう。おもりA,Bに床から作用する垂直抗力の大きさをそれぞれ $N_{\mathrm{A}0},\ N_{\mathrm{B}0}$,おもりA,B間の棒,おもりA,C間の棒,おもりB,C間の棒による垂直抗力の大きさをそれぞれ $R_1,\ R_2,\ R_3$,おもりAに地面から作用する抗力の左方向成分を $R$ とします。
この力の作用図を見ただけでため息が出るのが正常な反応でしょう。それぞれの物体について力のつり合いを考えてみます。
おもりA
床からの固定によって作用している左向きの力(摩擦力)の大きさを $R$ としています。水平方向,鉛直方向の力のつり合いは,
$$R=R_1,\ N_{\mathrm{A}0}=mg+R_2$$
おもりB
水平方向,鉛直方向の力のつり合いは,
$$R_1=R_3\cos45\Deg,\ R_3\sin45\Deg+N_{\mathrm{B}0}=mg$$
おもりC
水平方向,鉛直方向の力のつり合いは,
$$R_3\cos45\Deg=F,\ R_2=R_3\sin45\Deg+mg$$
加えて,おもりAまわりの力のモーメントのつり合いとして,
$$F\cdot d+N_{\mathrm{B}0}\cdot d=mg\cdot d$$
が成り立ちます。
立てた式は7つ,未知数は $F,\ R,\ R_1,\ R_2,\ R_3,\ N_{\mathrm{A}0},\ N_{\mathrm{B}0}$ の7つですので,頑張れば解けるわけです。が,解きたくないですよね…。
今回の設問では,おもりBが床から離れる瞬間の話をしているので,$N_{\mathrm{B}0}=0$ として考えることになります。このことを踏まえて,$F$ を最も楽に求める方法を考えると,力のモーメントのつり合いである
$$F\cdot d+N_{\mathrm{B}0}\cdot d=mg\cdot d$$
に行き着くでしょう。$N_{\mathrm{B}0}=0$ のとき,
$$F\cdot d=mg\cdot d$$
ですので,暗算で $F$ が求まります。
というように,力の作用図を実際にかいてみて,式を立ててみて,未知数と式の本数が一緒であることを確認し,全ての式を眺めながら「$F$ を最も楽に求めるには…」と考えれば答えは出ます。

が,実際の試験場ではそこまでやっている時間はありません。
立式を始める前に頭の中で「$N_{\mathrm{B}0}=0$ のときの $F$ を求めるだけなら力のモーメントのつり合いで十分だ」と判断して,1本だけ式を立てられる力が重要になるわけです。
そうすれば,力のモーメントのつり合いに関係する力だけを取り出した,簡易的な力の作用図をかくこともできるはずです。
シンプルでわかりやすいです!これなら立式のミスもしにくい!
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普段から「求めたいものは何か,それ以外の余計な未知数が式中に入らないようにするためにはどう立式したらよいか」を考える習慣をつけておくことが重要。
Ⅰ(2)
まず「おもりBがおもりCと同じ高さになるまで引き上げれば,それ以降は自然と回転しておもりCが床に到達する」ことはパッとわかるでしょう。
続いて,そこまでの仕事をどう計算していくかです。方法としては「直接計算する(公式を使う,積分する,など)」「エネルギー収支から考える」ですが,今回は前者は困難。

エネルギー収支を考えよう,という方針にいかに素早くたどり着けるかが大事。
この状態に至るまでに力 $F$ がした仕事は,系全体の力学的エネルギーの増加量に等しくなります。ゆっくり動かしているので,運動エネルギーはどのおもりも $0$ のままであることに注意しましょう。
おもりCは,高さが $\left(1-\bun{1}{\sqrt{2}}\right)d$ だけ低くなっています。このことに注意すると,それぞれのおもりの力学的エネルギーの増加量は,
$$\begin{aligned}&\stext{おもりA:}0\\&\stext{おもりB:}mg\cdot\bun{1}{\sqrt{2}}d\\[9pt]&\stext{おもりC:}mg\cdot\left(\bun{1}{\sqrt{2}}-1\right)d\end{aligned}$$
とかくことができます。よって,エネルギー収支関係より,
$$W_0=mg\cdot\bun{1}{\sqrt{2}}d+mg\cdot\left(\bun{1}{\sqrt{2}}-1\right)d$$です。

ここまでは解けないといけない問題。いかに素早く解くかで差をつけましょう。
Ⅱ(1)
必要な文字を設定して力の作用図をかいていきます。棒の垂直抗力は先ほどⅠで設定した文字に「$\prime$」を付けて,垂直抗力は「$0$」を取って「$N_{\rmA},\ N_{\rmB}$」と表すことにしましょう。

さて,再び何の式を立てるべきか,立ち止まって考えましょう。
今回求める $N_{\rmB}$ はⅠの $N_{\mathrm{B}0}$ に対応しています。式に含まれる文字が $F$ であることから,「Ⅰ(1)の力のモーメントのつり合いの式が使える!」ということに気づきたい。Ⅰ(1) で立式した
$$F\cdot d+N_{\mathrm{B}0}\cdot d=mg\cdot d$$
において,$N_{\mathrm{B}0}\to N_{\mathrm{B}}$ とすればokです。
$N_{\mathrm{B}}\to 0$ としたとき,Ⅰ(1) と結果が同じになることの確認を忘れずに!
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Ⅱ(2)
求めるのは $N_{\rmA}$ です。

ということで,おもりAについての力のつり合いを考えたくなるところですが…。
式を立てるのが大変なことはすでにⅠで確認済み。そこで,3つのおもりを1つの系とみなした場合の力のつり合いを考えていくわけです。

$N_{\rmB}$ も式中に含まれてしまいますが,ちょうど(1)で求めているので問題なし。
このときに立式される式は,それぞれのおもりの力のつり合いを足し合わせたものであり,内力が打ち消し合ってなくなったものとなっていることもしっかりと認識しておくことが重要です。よって,棒の垂直抗力は式中に一切現れません。
おもりAに床から作用する静止摩擦力を左向きに $f$ とすると,力の作用図は次の通りです。
だいぶスッキリした力の作用図ですね!
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水平方向,鉛直方向の力のつり合いとしてそれぞれ,
$$f=F,\ N_{\rmA}+N_{\rmB}=3mg$$
と立式できますね。あとはⅡ(1)の結果を代入して整理すればok。
Ⅱ(3)
ここまでの立式がしっかりできていればなんてことないでしょう。「おもりBが床に接したまま物体が右に動き始めた」とあります。
これはつまり,おもりAと床の間に滑りが生じたということですので,$f=\mu N_{\rmA}$ が成り立ちます。
ということで,これまでの結果を代入して計算すればok。

余裕を持てる人はここから先が重要。
さて,問題文にあった「$\mu<\bun13$」という条件,気になりません…?羽白は気になって眠れません。
今回Ⅱ(3)では,「おもりBが床から離れる前に,物体全体が右向きに滑り始める」という状況になりました。$\mu$ が大きすぎると,物体が滑りにくくなってしまうので,このような状況にはなりえません。つまり,ある程度 $\mu$ が小さい必要があるのです。
ということは,「$\mu<\bun13$」という条件が「おもりBが床から離れる前に,物体全体が右向きに滑り始める」という現象が起こるために必要なのではないかと考えられるわけです。

そうとわかれば,検算に使わない手はないでしょう!
まず,おもりBが床から離れないための条件は,$N_{\rmB}>0$ とかけますので,これを整理することで,
$$mg>F$$
として得られます。
一方,物体が滑るための条件はⅡ(3)より $f>\mu N_{\rmA}$ を整理して,
$$F>\bun{2\mu}{1-\mu}mg$$
として得られます。
ということで,これらの条件を満たす $F$ が存在するための条件は,
$$mg>\bun{2\mu}{1-\mu}mg$$
です。これを整理すると確かに $\mu<\bun13$ が得られます。

構造が見えていれば30秒でできる検算。これで答えに自信を持てるのはあまりにも大きいです。
Ⅲ(1)
等速度運動ですので,力はつり合うはずです。一体となって運動するため,3つのおもりを1つの系として考えていきます。
おもりA,Bに作用する垂直抗力の大きさをそれぞれ $N\mskip 1mu\prime _{\rmA},\ N\mskip 1mu\prime _{\rmB}$ として力の作用図をかいてみると次の通り。
ほとんど変わってないですね。ということで,わざわざかかなくても頭のなかで「Ⅱ(3)の静止摩擦力が動摩擦力に変わっただけ」ということに気付けることが重要。$f\to \mu\mskip 1mu\prime N\mskip 1mu\prime _{\rmA}$ とすればおしまいです。
これって結局 $\mu\to \mu\mskip 1mu\prime $ と同じことですので,Ⅱ(3)の答えで $\mu\to \mu\mskip 1mu\prime $ とすれば秒殺できる問題なのです。

こういう「わかっている人はすぐに確実な答えが出せる」という問題はとっても差がつきやすい。
Ⅲ(2)
これまでの流れから考えても,系全体での運動方程式(もしくは力のつり合い)でokでしょう。

しかし!どちらを選ぶかがとっても重要。
おもりBの垂直抗力を求めるわけですから,Ⅱ(1)と似た方向性になるはずです。
ということは,力のモーメントのつり合いを立てたいですね!
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そうなんです。おもりAを軸にして力のモーメントのつり合いを考えると,$N\mskip 1mu\prime _{\rmA}$ や $\mu\mskip 1mu\prime N\mskip 1mu\prime _{\rmA}$ を含まない形で立式できるので,未知数 $N\mskip 1mu\prime _{\rmB}$ が圧倒的に計算しやすいのです。
ということで,今回は「力のモーメントのつり合いを立てたいから」という理由で,系が静止して見える視点,つまり物体とともに加速運動する視点で考えるのが正解です。
それぞれのおもりに大きさが $ma$ の慣性力が右向きに作用することに注意すると,力の作用図は次の通り。
力のモーメントのつり合いの式は,
$$N\mskip 1mu\prime _{\rmB}\cdot d+ma\cdot d=mg\cdot d$$
です。これを整理すればok。
Ⅲ(3)
運動方程式から考えてもよいのですが,(2)において物体とともに加速する視点での力の作用図をかいているはずですので,それを利用してしまえばok。
速やかに
$$N\mskip 1mu\prime _{\rmA}+N\mskip 1mu\prime _{\rmB}=3mg,\ \mu\mskip 1mu\prime N\mskip 1mu\prime _{\rmA}=3ma$$
と立式できますね。
第2問・第3問
第2問・第3問の解説(考え方・立式の道筋・部分点がもらえる条件)と採点基準は、詳解PDF(有料)に収録しています。



