さらに細かな世界へ
標準理論
「原子は陽子,中性子,電子からできていて,それ以上分割することができない!」というのが皆さんにとっても常識かもしれませんが,もっと細かく考えることができるという理論が存在します。1970年代から体系化された標準理論という理論です。
ここから先のお話は,すべてを無理に暗記する必要はありません!「そんな考え方があるのか!」「凄いなぁ〜」くらいの気持ちで読み進めてください。
フェルミ粒子
素粒子とは
物質を構成する最小単位は 素粒子 と呼ばれます。

電子は素粒子ですが,陽子や中性子は素粒子ではありません!
陽子や中性子を作るさらに細かな粒子が存在するのです。
フェルミ粒子
このような,物質を構成する素粒子をフェルミ粒子と呼びます。フェルミ粒子は,核力のような強い相互作用を受けるクォークと,受けないレプトンに分けられます。それぞれ6種類あることが知られています。
陽子はアップクォーク2つとダウンクォーク1つから構成されることが知られています。電荷を計算するとわかりやすいですね。
$$\bun23e\times2-\mskip 6mu\bun13e=e$$
となり,陽子の電荷 $+e$ に一致します。
中性子も同じくアップクォークとダウンクォークが3つ集まってできているのですが,いくつずつだかわかりますか…?
こちらも電荷で考えれば ok ですね。アップクォーク1つ,ダウンクォーク2つと考えれば,
$$\bun23e-\mskip 6mu\bun13e\times2=0$$
として,中性子の電荷 $0$ となります!
4つの力
最後にまたとんでもないことを言います。
「自然界には4種類の力しかありません!!」

最後にふさわしいぶっ飛び具合じゃないですか?
4つの力とは「重力」「電磁気力」「強い力」「弱い力」の4つです。
いやいや,もっとたくさんの力を勉強してきたじゃないですか,張力とか垂直抗力とかはどこに行ったの…?と考えた皆さん。実はそれらの力,電磁気力なんです。
作用点を細かく細かく見ると,物体と床を構成する原子同士や,ひもと物体を構成する原子同士の電気的な相互作用です。
これまでに学習してきた他の力も,すべてこの4つの力のうちのどれかです。
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そしてこれらの力を伝えているのも素粒子であると考えられています。
このような,力を伝える素粒子を ゲージ粒子 と呼びます。それぞれの力を伝えるゲージ粒子は次の通りです。
その他の素粒子
ヒッグス粒子
粒子を構成する素粒子であるフェルミ粒子,力を伝える素粒子であるゲージ粒子の他に,質量を与える素粒子も知られています。
この素粒子はヒッグス粒子と呼ばれ,2012年にその存在が発見(確認)されました。

当時はそれなりにニュースになりましたので,名前を聞いたことあるという人も多いのではないでしょうか…!