微分・積分 数学

微分法

羽白 いむ

東京大学医学部医学科卒 現役医師
東大指導専門塾鉄緑会 物理・数学科元講師
物理基礎のトリセツ著者
数学のトリセツ共著者

接線と法線

接線

関数 $f(x)$ の微分係数 $f\mskip 2mu\prime (a)$ は,曲線 $y=f(x)$ 上の点 $(a,\,f(a))$ における接線の傾きを表していました。よって,曲線 $y=f(x)$ の $x=a$ における接線の方程式は次のようになります。

接線の方程式

曲線 $y=f(x)$ 上の点 $(a,\,f(a))$ における接線の方程式は,

$$y=f^\prime(a)(x-a)+f(a)$$

法線

曲線上の点 $(a,\,f(a))$ を通り,この点におけるその曲線の接線と垂直である直線を法線といいます。

接線の傾きは $f\mskip 2mu\prime (a)$ なので,法線の傾きは $f\mskip 2mu\prime (a)\neq0$ のとき,$-\Bun{1}{f\mskip 2mu\prime (a)}$ と表せます。よって,法線の方程式は,

$$y=-\bun{1}{f^\prime(a)}(x-a)+f(a)$$と表すことができます。

関数の増減

増加関数と減少関数

関数 $f(x)$ において,ある区間で $x$ が増加すると $f(x)$ も増加するとき,$f(x)$ は単調増加であるといいます。

逆に,$x$ が増加すると $f(x)$ は減少するとき,$f(x)$ は単調減少であるといいます。

羽白

関数の増減は,$f\mskip 2mu\prime (x)$ の符号で確認することができます。

$f\mskip 2mu\prime (x)$ と関数の増減

ある区間で,常に,

$$\begin{aligned}&\stext{$f\mskip 2mu\prime (x)>0$ ならば,$f(x)$ はその区間で単調増加する。}\\&\stext{$f\mskip 2mu\prime (x)<0$ ならば,$f(x)$ はその区間で単調減少する。}\\&\stext{$f\mskip 2mu\prime (x)=0$ ならば,$f(x)$ はその区間で定数である。}\end{aligned}$$

具体的な関数で

これを用いて,$f(x)=x^3+3x^2-2$ の増減を調べ,$y=f(x)$ のグラフを考えてみましょう。まず,$f\mskip 2mu\prime (x)$ を求めると,

$$f\mskip 2mu\prime (x)=3x^2+6x=3x(x+2)$$ですね。

$f\mskip 2mu\prime (x)=0$ となる $x$ は,$x=-2$,$0$ であり,$f\mskip 2mu\prime (x)$ の符号は次の表のようになります。

この表のことを,増減表といい,$\nearrow$ や $\searrow$ はグラフが単調増加か単調減少かを表しています。

なお,$f\mskip 2mu\prime (x)$ の符号がわかりにくい場合は図のように $y=f\mskip 2mu\prime (x)$ のグラフを考えてみるとよいでしょう。

放物線の $x$ 切片が $x=-2,\,0$ であることを踏まえると,$x<-2,\,x>0$ で $f\mskip 2mu\prime (x)>0$,$f\mskip 2mu\prime (x)>0$,$-2<x<0$ で $f\mskip 2mu\prime (x)<0$ であることがわかります。

以上を利用して $f(x)$ のグラフをかくと次のようになります。

関数の極大と極小

極大・極小

$y=x^3+3x^2-2$ において,$x=-2$ を含む十分小さい区間では,$y$ は $x=-2$ で最大になっています。同様に,$x=0$ を含む十分小さい区間では,$y$ は $x=0$ で最小になっています。

このとき,$x=-2$ で $f(x)$ は極大になるといい,$f(-2)$ のことを極大値,$x=0$ で $f(x)$ は極小になるといい,$f(0)$ のことを極小値といいます。

また,極大値と極小値をまとめて,極値といいます。

極大・極小

$f(x)$ が微分可能な関数であるとき,$x=a$ において,

$$\begin{aligned}&\stext{$f\mskip 2mu\prime (x)$ の符号が正から負に変化するとき,$f(x)$ は $x=a$ で極大値をとる。}\\&\stext{$f\mskip 2mu\prime (x)$ の符号が負から正に変化するとき,$f(x)$ は $x=a$ で極小値をとる。}\end{aligned}$$

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