物理基礎の復習
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気体の性質
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圧力
圧力 圧力とは 気体について考える際には,圧力を考えることが多いです。 風船に空気を入れる状況をイメージしてみてください。少ししか空気が入っていないときはしわしわの状態ですが,たくさん空気を入れるとパ ...
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物質量
個数の考え方
気体を扱う際,原子や分子の個数を考えることがあります。
たとえば,今皆さんが勉強している部屋も空気で充満していますので,気体分子の個数を考えることができるのですが,果たしていくつくらいになると思いますか…?
酸素分子,窒素分子,二酸化炭素分子など,様々な種類の気体分子が混在しており,合計するとおおよそ $1\times10^{27}\punit{個}$ くらいになります。
ものすごい数ですよね。
これを「1つ,2つ,3つ…」と考えていてはきりがありません。
そこで,$6.02\times10^{23}\punit{個}$ をまとめて $1\mol$ と表現します。
鉛筆の例
なかなかイメージしづらいと思いますので,鉛筆を数える場合と関連付けておくとよいでしょう。
鉛筆の個数が多い場合,12本をまとめて1ダースとして扱うと便利でしたよね。それと同じように,気体分子は個数が多いので $6.02\times10^{23}\punit{個}$ をまとめて $1\mol$ として扱う,ということです。
物質量
このように,$\mol$ を単位として測った粒子の個数を物質量と呼びます。また,$N_{\rmA}=6.02\times10^{23}$ という数値にはアボガドロ定数という名前が付いています。
例題
$n\mol$ の気体分子に含まれる分子の個数 $N$ を求めよ。ただし,アボガドロ定数を $N_{\rmA}\mol$ とする。
解き方
$1\mol$ の気体分子に含まれる分子の個数が $\NA$ でしたね。$2\mol$ であれば $2\NA$,$3\mol$ であれば $3\NA$ です。
ということは,$n\mol$ であれば $n\NA$ ですね。よって,$N=n\NA$ です。
分子量
質量の考え方
気体分子の質量について考える際も同様で,1つずつ考えていてはキリがありません。
そこで,気体分子 $1\mol$ あたりの質量をまとめて考えることが多いです。この「分子 $1\mol$ あたりの質量」のことを,分子量と呼びます。
単位は $\punit{g/mol}$ として考えます。$\kg$ でなく,$\g$ である点に注意しましょう。他の物理量の単位が $\kg$ で表されているときは,$\kg$ に数値を合わせる必要があります。