素子のふるまいのまとめ
確実に暗記!
これまでのまとめです!最大値は「オームの法則の形」から,位相は各素子で決まっているズレからそれぞれ求めるのが鉄則です!

電流から電圧を求めるのも,その逆も瞬時にできるように練習しておきましょう!
必ず覚えておくべきリアクタンス$X$(抵抗値$R$ に相当する値)と,位相のずれをまとめておきます!
例題
ある回路素子に,瞬時値が $V(t)=V_0\sin\omega t$ で表される電圧をかけたところ,図の実線に示すような電流が流れた。以下の問いに答えよ。
この回路素子は,抵抗,コイル,コンデンサーのうちどれか。
回路素子に流れた電流の瞬時値 $I(t)$ を求めよ。ただし,素子のリアクタンスを $X$ とする。
よくある勘違い
電圧のグラフ(点線)より電流のグラフ(実線)の方が $\bun{\pi}{2}\mskip 5mu$ だけ進んでいる!

…と思ったそこのあなた!間違いです!!
同じ勘違いをする人がたくさんいますので,よく確認していきましょう。
正しい考え方
グラフの「最大値」に注目するとわかりやすいと思います。
グラフの右に向かって時間が経過していくわけですが,点線のグラフ(電圧)の最大値が過ぎた後に,遅れて実線のグラフ(電流)の最大値がおとずれていますよね…?
つまり,電流のグラフの方が $\Bun14$ 周期,すなわち $\bun{\pi}{2}\mskip 5mu$ だけ位相が遅れているのです。
このことが理解できれば,答えが「コイル」であることはすぐにわかりますね!
回路素子がコイルであることがわかりましたので,あとは定石通りに考えていきます。
今回は,コイルのリアクタンス(つまり $\omega L$)が $X$ です。最大値について,「オームの法則の形」である $V_0=XI_0$ が成立します。
よって,電流の最大値は $I_0=\mskip 4mu\bun{V_0}{X}\mskip 5mu$ ですね。
位相については,電流が電圧よりも $\Bun{\pi}{2}\mskip 5mu$ だけ遅れていることがすでにわかっていますので,これらをまとめた,
$$I(t)=\mskip 4mu\bun{V_0}{X}\mskip 5mu\sin\left(\omega t-\mskip 6mu\bun{\pi}{2}\mskip 5mu\right)$$
が答えです。