$y-t$ グラフの数式表記

今回は $y-t$ グラフを数式化してみましょう。
$x=0$ の媒質の $y-t$ グラフが次図のとおりであったとき、この媒質の変位を表す式 $y(0,\,t)$ を求めてみましょう。
そうはいっても、またイチから考える必要はありません。$y-x$ グラフについて学んだ内容がそのまま利用できます。
今回も与えられているグラフも $+\sin$ 型であり、$x\to t$、$\lambda\to T$ という対応関係があることがわかりますね。よって、$y-x$ グラフを表すときに求めた
$$y(x,\,0)=A\sin2\pi\mskip 6mu\bun{x}{\lambda}\mskip 5mu$$という数式上においても $x\to t$、$\lambda\to T$ と書き換えればよく、
$$y(0,\,t)=A\sin2\pi\mskip 6mu\bun{t}{T}\mskip 5mu$$としてすぐに結論が得られます。
やはり $t$ が $T$(1周期分)増えるごとに、位相は $2\pi$ 増えることが確認できますね。
数式の解釈
さて、ここで出てきた $\Bun{t}{T}\mskip 5mu$ という値にも重要な意味があります。
$t$ を時間の周期 $T$ で割った値である $\Bun{t}{T}\mskip 5mu$ は、「時間 $t$ のズレが、波何個分の時間のズレに相当するか」を表す値です。そしてこれに位相の周期 $2\pi$ をかけた値である $2\pi\mskip 6mu\bun{t}{T}\mskip 5mu$ は、「時間のずれ $t$ に対応する位相のズレ」と考えることができます。
「時間が $t$ だけずれると、三角関数の中身は $2\pi\mskip 6mu\bun{t}{T}\mskip 5mu$ だけずれるよ!」ということです。

$2\pi\mskip 6mu\bun{x}{\lambda}\mskip 5mu$ の考え方と同様ですね。
一般化
$y-t$ グラフも一般化しておきましょう。$y-x$ グラフの場合と同様に考えると、
$$y(x,\,0)=A\sin\left(2\pi\mskip 6mu\bun{t}{T}\mskip 5mu+\varphi\right)$$で OK ですね。
$y-t$グラフの数式表現
振幅が $A$,周期が $T$ である正弦進行波において,$x=0$ の位置の媒質の,時刻$t$ における変位 $y(0,\,t)$ は、
$$y(0,\,t)=A\sin\left(2\pi\mskip 6mu\bun{t}{T}\mskip 5mu+\varphi\right)$$の形で表される。この数式をグラフとして可視化したものが $y-t$グラフである。
例題
原点の媒質の,時刻$t\s$ における変位$y\m$ が,$y(0,\,t)=-4.0\sin\mskip 6mu\bun{\pi t}{3.0}\mskip 5mu\m$ で表されるとき,この媒質の振動の様子を表す $y-t$グラフの概形をかけ。
与えられた変位の式は、
$$y(0,\,t)=-4.0\sin2\pi\mskip 6mu\bun{t}{6.0}\mskip 5mu\m$$と変形できる。
よって,振幅は $4.0\m$,周期は $6.0\s$ であり,グラフが $-\sin$型となることに注意すると,次図の通り。