合成関数の微分法
結論

羽白
2つの関数 f(x) と g(x) の合成関数 f(g(x)) の微分法について考えます。まずはいきなり結論から見てみましょう。
合成関数の微分法
合成関数の微分について,以下が成立する。
f(g(x))′=f′(g(x))⋅g′(x)
これだけ見てもわかりづらいので,例題で確認をしてみましょう。
例題
y=(2x+1)3 を微分せよ。
考え方
関数 y=(2x+1)3 は,f(x)=x3,g(x)=2x+1 としたとき,y=f(g(x)) の形になっています。
この g(x) を1つのカタマリと見て全体を微分し,g(x) というカタマリを微分した g′(x) を後からかけるイメージです。実際に計算すると,
y′=3(2x+1)2⋅(2x+1)′=6(2x+1)2となります。
「カタマリ」の考え方
合成関数の微分法は,うまくカタマリを作ることがポイントです。
上の問題において,2x+1 というカタマリを□で置いてみると,
y=(□)3の微分をするイメージになります。
これを□の関数として微分し,最後に□を微分したものをかけるわけです。すなわち,
y′=3(□)2⋅□′といった感じです。この□に 2x+1 を入れると,
y′=3(2x+1)2⋅(2x+1)′となります。
カタマリを作ってできた関数全体をカタマリのまま微分することを「全体微分」と呼ぶならば,
× カタマリの微分」}「全体微分 × カタマリの微分」という形になっています。
合成関数の微分法は,公式を丸暗記してもあまり活用できないので,「全体微分 × カタマリの微分」という仕組みを暗記して使いましょう。

羽白
証明については極限の内容の理解が必要となるので,数学のトリセツで!
三角関数の微分
公式の紹介
三角関数の微分法の公式を紹介します。

羽白
証明も大切なのですが,理解しようと思うと他の数Ⅲの単元の理解が必要となるので,まずは結果を覚えましょう!公式を覚えていれば物理の学習で出てきても理解できます!
ということで,以下の公式を覚えましょう。
三角関数の微分公式
以下の微分公式が成立する。
(sinx)′=cosx(cosx)′=−sinx(tanx)′=cos2x1

羽白
こちらも,より深い理解や証明については数学のトリセツで!