問題における特徴
しつこいようですが…。
前のページでも述べましたが,とにかく差がつきます!
解ける人はすぐに解ける,解けない人はいくら考えても解けないからです。

しっかり練習して得意分野にしておきましょう!
問題へのアプローチ
例題を通じて
それでは,問題演習です!
例題
図のように,抵抗値がそれぞれ $R_1,\,R_2$ の抵抗器 $\rmR_1$,$\rmR_2$,自己インダクタンスが $L$ のコイル $\rmL$,起電力が $E$ の電池 $\rmE$ およびスイッチが接続された回路を考える。はじめ,スイッチは開いているものとする。各抵抗を流れる電流は,図の右向きを正として,以下の問いに答えよ。
スイッチを閉じた直後,抵抗 $\rmR_1,\,\rmR_2$ に流れる電流 $I_1,\,I_2$ を求めよ。
スイッチを閉じてから十分に時間が経過した後,抵抗 $\rmR_1,\,\rmR_2$ に流れる電流 $I_1\prime ,\,I_2\prime $ を求めよ。
(2)の後,スイッチ $\rmS$ を再び開く。スイッチを開いた直後に抵抗 $\rmR_1$ に流れる電流 $I_3$ を求めよ。
(3)の後,十分に時間が経過するまでに抵抗で消費される電力を求めよ。
スイッチを閉じた直後なので,コイルに流れる電流は $0$ のままである。よって,$I_2=0$ であり,抵抗 $\rmR_2$ の電圧は $0$ となる。
以上から,回路の様子は次の通り。
よって,キルヒホッフの第二法則より,
$$R_1I_1=E,\quad L\mskip 6mu\bun{\dI_2}{\dt}\mskip 5mu=E$$
が成立する。したがって,
$$I_1=\mskip 4mu\bun{E}{R_1}\mskip 5mu$$
十分に時間が経過すると,コイルに流れる電流は一定となる。よって,コイルにかかる電圧は $0$ である。
回路の様子は次の通り。
キルヒホッフの第二法則より,
$$R_1I_1\prime =E,\quad R_2I_2\prime =E$$
が成立するので,これを整理して,
$$I_1\prime =\mskip 4mu\bun{E}{R_1}\mskip 5mu,\quad I_2\prime =\mskip 4mu\bun{E}{R_2}\mskip 5mu$$
スイッチを開いたことで,電池は回路から切り離されたものと考えられるため,必要部分のみ取り出した回路図で考える。
スイッチを開いた直後,コイルに流れる電流 $I_4$ は直前と等しく,$I_4=\mskip 4mu\bun{E}{R_2}\mskip 5mu$ である。
抵抗 $\rmR_2$ を右向きに流れる電流 $I_4$ は,そのまま抵抗 $\rmR_1$ を左向きに流れる。
$I_3$ は右向きを正の向きとしているため,
$$I_3=-\mskip 6mu\bun{E}{R_2}\mskip 5mu$$
補足
本問では問われていないが,キルヒホッフの第二法則より,
$$L\mskip 6mu\bun{\dI_4}{\dt}\mskip 5mu+R_1I_4+R_2I_4=0$$
が成立する。これより,
$$\bun{\dI_4}{\dt}\mskip 5mu=-\mskip 6mu\bun{(R_1+R_2)E}{LR_2}\mskip 5mu<0$$
が成り立ち,スイッチ操作の直後から抵抗 $\rmR_2$ を流れる電流が減少しはじめることがわかる。
スイッチを開いてから十分時間が経過したとき,抵抗 $\rmR_1$ に流れる電流を $I_3\prime $,抵抗 $\rmR_2$ に流れる電流を $I_4\prime $ とする。
コイルに流れる電流は一定になるため,$L\mskip 6mu\bun{\dI_3\prime }{\dt}\mskip 5mu=0$ である。
回路の様子は次の通り。
キルヒホッフの第二法則より,
$$R_1I_3\prime =R_2I_4\prime $$
が成立する。$I_3\prime =-I_4\prime $ であることに注意すると,$I_3\prime =I_4\prime =0$ であることがわかる。よって,回路に流れる電流は $0$ である。
回路のエネルギー保存則より,抵抗で消費された電力はコイルに蓄えられていたエネルギーの変化に等しいため,
$$\bun12LI_4\!^2=\mskip 4mu\bun{LE^2}{2R_2\!^2}\mskip 5mu$$