静電気力
クーロンの法則
物理基礎で,電荷同士が静電気力を及ぼし合うことを学習しました。

その静電気力が具体的にどのようなものかを学習していきましょう。
図のように,$q_1,\,q_2$ の電荷を持つ2つの電荷が距離 $r$ だけ隔てておかれているとき,電荷の間に働く静電気力の大きさは,
$$f=k\mskip 6mu\bun{|q_1q_2|}{r^2}\mskip 5mu$$
と表されることが知られています。これをクーロンの法則と呼びます。
力の向き
$q_1$ と $q_2$ が同符号であれば斥力,異符号であれば引力です。図は前者を表しています。
また,比例定数 $k$ は,その大きさが $k\fallingdotseq 9.0\times10^9$ の定数です。
電荷が互いに及ぼし合っている静電気力は,作用・反作用の関係にあるため,等大逆向きになっていることもしっかりと意識しておきましょう。
静電気力(クーロン力)
電荷がそれぞれ $q_1,\,q_2$ の電荷が距離 $r$ だけ離れておかれているとき,電荷間には大きさが,
$$f=k\mskip 6mu\bun{|q_1q_2|}{r^2}\mskip 5mu$$
で表される静電気力が働く。同符号の電荷なら斥力,異符号の電荷なら引力となる。
万有引力との比較
万有引力を思い出して!
クーロン力の式の形,見覚えがありませんか…?
万有引力の式 $f=G\mskip 6mu\bun{mM}{r^2}\mskip 5mu$ です!
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完全に対応しているわけではないですね。何点か違いを確認しておきます。
符号の有無
質量は正の値と決まっているため,万有引力は必ず「引力」です。
一方,電荷は負の値も取り得るため,符号によって力の向きが変わります。
力の向き
正の質量の物体同士が及ぼし合う万有引力は「引力」なのに対し,正の電荷同士が及ぼし合う静電気力は「斥力」になります。
対応する力の向きが逆になっていることに注意しましょう!
比例定数の大きさ
比例定数の値はそれぞれ,
$$G\fallingdotseq 6.7\times10^{-11},\ k=9.0\times10^{9}$$
です。
よって,$1\m$ 離れた $1\kg$ の物体同士が及ぼし合う万有引力の大きさは,
$$f=G=6.7\times10^{-11}\N$$
と非常に小さいのに対し,$1\m$ 離れた $1\C$ の電荷同士が及ぼし合う静電気力の大きさは
$$f=k=9.0\times10^{9}\N$$
と非常に大きな値になります。

力の大きさのスケールが全く異なる点は頭に入れておきましょう。
例題
質量がいずれも $m$ の2つの小球が天井から長さ $l$ の糸でつるしてある。これらの小球に大きさが等しい正の電荷を与えると,糸が鉛直方向から $\theta$ だけ傾いた位置で静止した。与えた電荷の大きさ $q$ を求めよ。ただし,重力加速度の大きさを $g$,静電気力の比例定数を $k$ とする。
解き方
小球間の距離は,$2l\cos\theta$ なので,互いに作用する静電気力の大きさは,
$$f=k\mskip 6mu\bun{q^2}{(2l\cos\theta)^2}\mskip 5mu$$
である。よって,力の作用図は次の通り。
小球について,糸に垂直な方向の力のつり合いより,
$$mg\sin\theta=f\cos\theta$$
が成立する。よってこれを整理して,
$$q=2l\sqrt{\bun{mg\sin\theta\cos\theta}{k}\mskip 5mu}$$